
特殊な事情で、日中は時間がとれている。
今日は、体についた汚れと花粉を落とすため、
川沿いにある温泉に行って来た。
この温泉には、今まで幾度か入ったことがあるが、
緑の季節に訪れたのは初めて。
玄関に入ると蚊取り線香が夏を演出している。
何となく父の実家の夏を思い出す。
温泉は、
檜の香りと窓から射す光が作り出す陰影により、
独特の雰囲気を醸し、
露天にでると、川のせせらぎや
育ちすぎたオオイタドリ、アキタブキがいかにも
夏の野外を感じさせる。
「以前にはふざけてこの露天から、冬の川に入ったっけ」
などと妙な思い出に浸りながら露天に入っていると、
一頭の蝶が僕の目の前の石にとまった。
何という蝶だろうか、、
しっかり勉強しておくんだった。
図鑑を持ってくればよかった。
という意識の外で、再び舞い始めた蝶を目で追う。
僕がまだ幼かった頃は、しばしばこんな時間が流れていた気がする。
僕にとっての日常は、他の人にとっては非日常なのだろう。
逆もまた然りなんだなと。
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